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源氏物語千年紀 Genji(最終話)

▼注目はされたが
話題性という意味では今期No.1だったかもしれない。「あさきゆめみし」原作によるアニメ化とアナウンスされていたものが、放送開始前に突如として出崎監督のオリジナル作品という方向転換。どんな大人の事情があったのかは全く持って定かではないが、アニメーションとしてちゃんと成立した作品になっているのか?という点が最大の注目になってしまった点は否めないだろう。

▼出崎氏による源氏物語解説
結局この作品は出崎監督による「源氏物語」の解説ということになるんだろうか。源氏物語は古典の教科書で見たことがあるような気はする物の、全く興味の無かった俺には「実はエロい話なんです」という趣旨の説明を中学の時に聞いた記憶がある限り。そう考えると確かにエロいストーリーではあった。光源氏[ CV:櫻井孝宏 ]が気に入った女と次々と寝ていくという、アニメにしては前代未聞の展開。源氏物語には日常の描写とかそのほかにもいろいろなシーンがあったような気がするけど、ことさらに源氏と多くの女達との情事を描きたかったということだろう。

▼これは少女漫画だな
その情事の中で移りゆく源氏の心と変わってゆく源氏の立場を描く。残念ながら俺が共感して見ることは無かったけど、そういう作品なんだということは理解した。一方でこれを面白いと思えるには、それなりの源氏物語の知識が必要だと思うし、正直なところあまり男向けの作品ではないのかもしれない。キャラクターデザインについても「これでもか!」というくらいのバタ臭いデザイン。総じて少女漫画の世界観に近い作品だったんじゃないだろうか。

▼これだけでは難しい
結局のところ、この作品の見せ場や盛り上げ方、ストーリーの展開は総じて少女漫画のそれであって、それを楽しめる人には良いんでしょう。ストーリーも完結しているわけじゃないし、源氏物語の一部分を切り取っただけ。この作品単体を見て何かを得よう、感じようというのは無理じゃないだろうか。源氏物語にある程度精通していて、少女漫画も楽しめて。少なくとも俺にはどちらも当てはまらなかった。

源氏物語千年紀 Genji (@フジテレビ:デジタル) / アニメーション制作:トムス・エンタテインメント / 手塚プロダクション

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