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RIDEBACK -ライドバック-(最終話)

▼なかなか面白そう
番組開始前から番宣CMがたくさん流れていて、「深紅の鉄馬、ワンピの少女」のキャッチフレーズはなかなか強烈だった。一方で原作を知らなかった俺はもう少しソフトなストーリーだと思っていた。最初は[ CV:水樹奈々 ]がライドバックと出会い、珠代[ CV:朴ロ美 ]に指導を受けながら、レース界で活躍する話なのかな~と思っていたし、たとえそうだとしても面白そうだと思っていた。

▼政治色の強い原作
アニメの1話を見てから初めて原作の1話をWebで立ち読みしてみたんだけど、こちらは何とも政治色の強い内容になっている。アニメではかなりソフトな入り方をしていたけど、原作はライドバック自体が対立の象徴のように描かれていた。なのでアニメは原作と随分と雰囲気を変えてるんだと思っていた。どころが。アニメの方もソフトだったのは最初だけで、ストーリーの展開はどんどんと重い方向へ。正直なところ驚いたし、琳が堅司[ CV:堀江一眞 ]を助けるて捕まったあたりからは、完全に展開予測不能の思考停止に。フィクションの世界ながら、社会の仕組み自体はやけにリアルティのある設定だったが故に、琳が拘束された状態に絶望を感じてしまった。

▼ストーリーの解釈
一方でアニメで描かれたストーリーでは、琳がライドバックから得られた物が何だったのか?という最も大きなテーマについては、少々ぼかし気味だったと思う。琳が見た「光」とは何だったのか?琳は以降ライドバックから降りてしまったのか?想像を巡らせる領域が広くて、漫然と最終話を見ているとよく分からないまま終わってしまったような印象だったかもしれない。俺は深く考えすぎるが故に、気が付いたら終わってしまったという感じだったかな。見終わって改めて「光」とはなんだったのかをじっくりと考えてみると、それは舞台の上で大衆の前で浴びるスポットライトではなく、琳自信の未来であり希望だった。つまり、琳が再び夢や希望を持って未来に向かって強く生きることを、フェーゴが教えてくれたんじゃないかと思うことにした。

▼3DCGと2DCGの同居
この作品の映像表現で注目すべきは、3DCGで描かれたライドバックといわゆる2DCGのキャラクターの合成だ。3DCGの映像があるアニメは珍しくないが、ガンダム00制作陣が苦労したように、その動きがなめらかすぎるために2DCGの動きと違和感が出てしまう。だから3DCGと2DCGが一緒に動くこと自体がアニメでは珍しいんだけど、ライドバックでは3DCGのフェーゴに跨る琳を代表に、見事にそれが表現されていた。これは制作陣の頑張りと工夫が大きかったに違いない。ライドバックの精密なメカの動きとそれに跨るキャラクターの細かな動き、これが同居することで映像の迫力と真実味が増していた。

▼重いストーリーが好きかどうか
キャラクターの雰囲気とライドバックというメカの存在から、「美少女+メカ」というある意味お約束の題材をそろえつつ、ストーリーに関しては相当に陰鬱で重い。ライドバックのポイントはこのギャップだろう。俺としてはもう少し明るいストーリーがあっても良かったと思う。全編を通してGGPとBMAという対立構図があるし、琳は悩み続けているし、すずり[ CV:松元恵 ]の死という衝撃的な展開もある。最後の最後までイマイチ気が晴れないような展開なので、そこがハマるかどうかだろう。作品としてのクオリティは非常に高いと思います。

RIDEBACK -ライドバック- (@TOKYO MX:デジタル)/ アニメーション制作:マッドハウス

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