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リストランテ・パラディーゾ:最終話(第11話)

▼大人の雰囲気
1話から11話まで、全てのストーリーに通じて言えるのがこの雰囲気。アニメの場合、目に見える映像を伝えるのは簡単だけど、場の空気とか作品全体の雰囲気を伝えるのって意外と得意じゃない。絵が止まっていると実写とは違って明らかに違和感を感じてしまうわけだし、音楽の使い方とセリフの使い方も実写とは大きく違う。この作品はそういった要素全てを上手く利用し、カゼッタ・デッロルソのお店に漂う大人な空気、そしてニコレッタ[ CV:折笠富美子 ]の持つ若さのエネルギー。そんな雰囲気を丁寧に作り上げていた。

▼愛
この作品のテーマを一言で言うなら愛だろう。それはニコレッタのクラウディオ[ CV:山野井仁 ]に対する愛であり、最終話で一気に爆発したオルガ[ CV:寺田はるひ ]のニコレッタに対する愛、そしてロレンツォ[ CV:乃村健次 ]のオルガに対する愛。それぞれ表現の仕方は人それぞれながら、まったり雰囲気のこの作品においてそれと相対する熱い展開を常に見せてくれた。

▼キャラクターの使い方
表現の仕方はひとそれぞれ、簡単に書けるけど映像にするのは意外と難しいんじゃないかと思う。それだけこの作品は登場人物の性格付けが分かりやすかった。分かりやすい=単純という訳ではなく、ルチアーノ[ CV:立川三貴 ]ジジ[ CV:喜山茂雄 ]などのエピソードが面白かったし、いろいろな性格とバックグラウンドを持っている登場人物がスッと違和感なく画面に収まっている感じ。

▼ジャンル分けが難しい
この作品の原作は漫画ですが、あまり見たことがないジャンルの作品だった。「老眼鏡の紳士たちが・・」みたいな前書きを見てしまうと、流行の腐女子向け作品に新たな分野か?と先入観を少し持ってはいた。実際はそんなことは全くなくて、雰囲気を作ることでストーリーを作り上げ、そしてキャラクターがそれに華を沿える実に大人なアニメになっていた。料理のことは全然知らないけど、プロが監修しているようで「なんか本格的っぽい!」という雰囲気作りに一役。俺は録画で見たけど、オンエア時間に生で見るには実にちょうど良い内容だったと言えると思う。

リストランテ・パラディーゾ(@フジテレビ:デジタル) / アニメーション制作:david production

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