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GUIN SAGA - グイン・サーガ:最終話(第26話)

▼最終話
パロにレムス[ CV:代永翼 ]が帰還し、即位の儀式が始まる。モンゴールとの戦乱に巻き込まれて一時は国家が消滅しかけたパロの復興とモンゴールの没落。物語が始まったころの両国からは考えられないほど激動の時代だった。そしてそれ以上に激動の人生を歩いてきたレムスとリンダ[ CV:中原麻衣 ]。即位の儀式が完了したところで遂にレムスにとりついていた物の正体が見えた。リンダはその存在を「カルモル」と呼んでいたけれど、あの瞬間のあの顔の迫力にはちょっとビビッた。そしてパロの元を去るグイン[ CV:堀内賢雄 ]。何か思うところのありそうなナリス[ CV:内田夕夜 ]。まだ心の折れていないアムネリス[ CV:渡辺明乃 ]。物語はまだ始まったばかり・・。

▼時代が動く
当初はあくまでグインという特殊な人物を中心にした英雄が活躍するだけのストーリーなのか?と思っていた。でもそれだけだったらここまで長く原作が続いてきた訳がないよね。グインを取り巻く多くの人々が登場し、そしてその人々が時代の渦に飲み込まれ、そしてとある小さな出来事が時代を動かしていく。まさに戦乱の時代という言葉がピッタリ。最初は狭かった世界がどんどん広がっていく、そして国が動く。刻々と変わる勢力図に、先の読めない面白さ。この作品を構成する世界観は実に懐が深くて、26話までのアニメ化では到底全貌をつかむことは出来なかった。この先もまだまだ広がっていそうな世界。是非とも2ndシーズンを制作してこの先を見せて欲しい。

▼時代の裏にある人々の想い
そんな激動の時代の裏にも、常に人の盛衰がありそして恋愛がある。この作品はそんな時代とそこに生きる人の描き方がとってもリアルだったと思うし、ストーリーと登場人物が複雑に絡み合って、かつスムーズに進んでいく。そして時にはそのもつれ合った糸が時代をあらぬ方向へ導いていく。時の移ろいはもちろんのこと、そんな登場人物の心情も思ってもみない方向に向いていたりして、予測不可能な面白さを提供してくれた。決して複雑怪奇な設定が裏にあるわけではないんだけれど、それでもこれだけ「魅せる」作品に仕上がるというのは大したもんだ。

▼映像面では及第点
NHK制作のアニメはクオリティの面で褒められる事が多いと思うけど、ことグインサーガに関して言えば普通という印象。BS1とBS2だとどうしてもSD放送になってしまうので、本来の映像クオリティの善し悪しがつかみにくい所ではあるけれど、戦のシーンの動きなんかを見てると、それほど気合いは入ってないかなぁというのが正直な印象です。どうも人間の動き、そしてグインの動きがぎこちないというか、なめらかな動きがないんだよね。同時期放送で言えばCANAANとは真逆。10月からはNHK総合(地上波)で放送されるとのことで、こちらで見れば映像の印象は少し変わるかも。少なくとももう少しシャープな絵にはなるだろう。

GUIN SAGA - グイン・サーガ(@NHK-BS2) / アニメーション制作:サテライト

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