デュラララ!!(最終話:第24話)
▼最終話
杏里[ CV:花澤香菜 ]を巡る正臣[ CV:宮野真守 ]と帝人[ CV:豊永利行 ]の親友対決、決着は着くのか!?最終話の大きな興味の1つだったんだけど、正臣は今回の騒動を通じて改めて沙樹[ CV:福圓美里 ]に対する自分の気持ちを再確認できたみたい。
元々、沙樹から逃げたという過去にとらわれ続けてきた正臣だけれど、今回も結局似たような状況で杏里を巻き込むことになってしまった。そんな自分の弱さと本気で向き合うことが出来たからこそ、正臣の心は改めて沙樹を求めたのかもしれない。帝人にも杏里にも、正臣は自分の本当の弱さをさらけ出してぶつかることは出来なかったから。それにしてもそんな帝の心を読み切ったかのように利用していた臨也[ CV:神谷浩史 ]。サイモン[ CV:黒田崇矢 ]に一発殴られただけじゃ、気が済まないぞ!ここは是非とも、静雄[ CV:小野大輔 ]にぶちのめされて欲しかったな。
正臣が帝人と杏里の元から去ったことで、残されたのは帝人と杏里。じゃあこの二人がくっつくのかと思いきや・・・。う~ん、分からん。どうも微妙な関係?のままな気はするが、それでも前よりは杏里が心を開いている事は間違えない気がする。その杏里自身は、「正臣の事が好きだったのかも・・・」と言っているくらいだから、帝人よりは正臣に興味があるのか?原作もまだ継続中ということもあって、色々と想像を楽しませてくれる絶妙な終わり方になったな。原作・・・読んでみるか?
▼とにかく多い登場人物
主要な登場人物は、やはりメインとなった3人。でもまてよ、当然ながらセルティ[ CV:沢城みゆき ]は外せない。黒幕的な存在の臨也はもちろんだし、そうなれば静雄を抜いては語れない。しかしセルティが入るなら、もちろん新羅[ CV:福山潤 ]の存在も無視できない・・・。と、こんな風に考えるだけでも次々と名前が挙がる。これだけ多くの登場人物がストーリーに大きく関わりながら、池袋という街で起こっている1つの出来事がどんどん深化されていく。最初は「これだけ人が出てくると訳分からんな」と思っていたんだけれど、いつの間にか全ての人物を個人として認識した上でストーリーが楽しめるようになってくる。この構成は実に見事。これだけ多くの人の言動を楽しむことが出来る作品は、そうそう無いです。
▼池袋という街
俺にとってはそんなに遠い街でもないけれど、正直言ってあまり馴染みのない街。それが池袋に対する印象だった。でも何でだろ。デュラララを見始めて、そしてアニメ版が完結を迎えた今。何故か池袋という街に親しみを感じている。おそらく今まで池袋に縁が薄かった多くの人が、同じ気持ちになってるんじゃないだろうか。それだけ、この作品には舞台となっていた街という物に対する描き方が特徴的だった。ありふれた例えだけれど、この作品では池袋自身もまるで一人の登場人物のような存在として描かれていたと思う。時には気まぐれで帝人たちをもてあそぶ池袋の街。でもそこで経験した出来事は、帝人にとって「普通の出来事」だった。それはきっと、仲間や好きな女の子と共に過ごした時間と経験。その仲間に「池袋」という街が入っていたような気がする。
▼ダークな雰囲気を見事に再現
黒ずくめのセルティの衣装に始まり、夜の街でストーリーが進行することが多かったデュラララ。それ故にダークな雰囲気がつきまとう作品だった。なによりも、その夜の街の雰囲気を感じさせた絵作りによる功績が大きかったんじゃないだろうか?キャラクターデザイン、岸田隆宏氏の微妙なラインの再現度も非常に高くて、敢えてモブを単色塗りつぶしに近い形で表現していた演出手法も、この作品では見事にはまっていた。見始める前まではそれほど多くを期待していなかったデュラララだけれど、ここまで全てにおいて満足度の高い作品だったとは。終わってみれば、今までの出来事がまるで日常だったかのように思えてくる、何とも不思議な感覚です。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント