RAINBOW 二舎六房の七人(最終話:第26話)
▼最終話
最後はやっぱりこの人。マリオ[ CV:小栗旬 ]のボクシングにかける思い。それはアンチャン[ CV:小山力也 ]との友情の証。残念ながら与えられた時間が1話分しかなかったので、あっさりと手術を決断したマリオが、これまたあっさりとデビュー戦で勝利。ちょっとあっけない展開ではあったけど、マリオとアンチャンの笑顔。そして残りの5人の眼前に広がる未来。この作品として描きたかったことを描ききり、そしてフィナーレを迎えた。
▼二舎六房とアンチャン
作品の前半を占める二舎六房でのマリオとアンチャンの物語。そこには石原[ CV:石田康嗣 ]や佐々木[ CV:土師孝也 ]という絶対的な悪が存在していた。加えて法という秩序が行き届いていない戦後の混乱期。そんな絶望的な状況にも関わらず、希望を失わずに生きていく。作品として描こうとするテーマはものすごく大きな物に見えたし、実際にそうだった。普通ならそこで一発逆転だろ?思わぬ助けが入るんだろ?そんな予定調和をことごとく裏切る展開。作品としての完成度の高さを感じた内容だった。
▼二舎六房を出て
作品の後半。二舎六房を出た後の物語。俺はこの後半の内容がこの作品の評価を大きく分けるんじゃないかと思う。ストーリーとしては確かに面白かった。一方で、前半に見られたような作品の世界観に大きく共感したり恐怖を感じたり、そして怒りを感じたりすることは無くなっていた。"友情"というテーマを描こうと力みすぎた結果、単なる綺麗事、予定調和のストーリーに成り下がってしまった。原作に沿ったストーリー展開なんだろうけれど、ここは思い切って13話、1クールで二舎六房を出るまでの物語にした方が良かったのでは?俺の中では後半1クールは残念ながら蛇足に感じられた。
▼DR MOVIEパワー
日テレの深夜アニメでお馴染み、マッドハウス制作のDR MOIVE(@韓国)制作協力(グロス請け)のコンビによる絵作り。もう何度もこのブログでも書いているけれど、DR MOVIEの制作能力は日本の大手アニメスタジオ並。演出や作画監督も含めてDR MOVIEによる制作が可能で、作画レベル、動画レベルのいずれもトップクラスの品質。もちろんマッドハウスがコントロールしているという理由もあるのかもしれないけれど、今作においてもその実力を遺憾なく発揮。日本のアニメスタジオもこれに負けずに頑張って欲しい。
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