侵略！イカ娘（最終話：第12話）

▼最終話
最終話でも、イカ娘[ CV:金元寿子 ]はいつものイカ娘に違いない！きっとイカ能力が無くなっている＝泳げない的なオチで、すぐに海から浮かんでくるに違いない。いや、もしかしてレモンの位置が分からなくなって、何処かで迷子になっているのか？きっとしょうもない理由で戻ってくるに違いない―。楽天的に考えていたからこそ、本気でイカ娘が戻ってこない時のショックは大きい・・・。

しかも戻ってきたイカ娘には触手もなければ「ゲソ！」も無い。何か大事な物を無くしてしまったような、そんな喪失感が・・・。おかしい、イカ娘ってこんな寂しい気持ちになるアニメだったか？栄子[ CV:藤村歩 ]が渦に飲まれていくシーンでは、「今助けなくてどうする！」と思わず力が入ってしまった。そんなわけで、今回も気がつけばすっかりイカ娘に夢中になってた。アホすぎる笑い話も、ちょっといい話も、常に体当たりでバカ正直なイカ娘の可愛さが加わって十分に楽しませてくれた。

Aパートではオールスターで全員集合。久々に偽イカ娘[ CV:川澄綾子 ]がもっと残念なことになって登場。食べるラー油をはき出したり、触手がおしぼりになっていたり、今回のビーチバレー大会と全く直結しないスペックに仕上げてきた店長[ CV:小山力也 ]、さすがだ（笑）。こういう作品は、とりあえず1クールで区切りを付けた方が良いと思う。今回は最高の終わり方だった。これでしばらくは充電期間。おそらくは第2期のアニメ化企画が進行していると思う。今度は季節的にリアルタイムな頃か？再びイカ娘と会えることを楽しみに待ちたい。

▼シンプルな面白さ
最初は萌えキャラ＋ゲソ喋りの色物かと思って見始めたんだけど・・・。偽イカ娘が登場した4話で完全に夢中でした。途中で飽きるんじゃないか？とか思ってたんだけど、笑いという点ではとにかく小細工無しに、直球で笑えるしょうもない展開が山盛り。何も小難しいことを考える必要は無くて、力を抜いてリラックスして楽しめる。そして時々やってくるちょっと切ない物語。このコントラストも作品を印象づける理由の1つになった。

▼みんないい人
イカ娘はもちろんのこと、その周りの登場人物はみんな基本的にいい人。侵略者であるはずのイカ娘は特に素直だし、言うことはちゃんと聞くし、愛されるマスコットキャラ。イカ娘がいるだけで空気が和んでるような気がしたし、栄子なんかはよく怒ってはいたけれど、イカ娘への愛が故！っていう感じだったよね。そして愛といえばもちろん早苗[ CV:伊藤かな恵 ]。最初はちょっと危ない人だったのに、最後の方では相当危ないMな人に（笑）。

千鶴[ CV:田中理恵 ]にしても、渚[ CV:片岡あづさ ]にしても、みんな基本的にいい人。悪人が出てこなくても面白い作品は作れるというお手本だ。

▼インパクトのOP、映像のED
OPの楽曲はとにかくキャッチーで耳に残る。その歌詞にコミケ出展者の心情が隠されている？と話題になったりもした。一方のEDはちょっと寂しげな風景に、毎回変わるサブキャラの登場。やっぱりミニイカ娘の破壊力が一番強烈だったかなぁ～。作画という点では、舞台もほとんど固定だし、おそらく難易度がそれほど高いアニメじゃないと思うけれど、全く心配することのないデキだった。イカ娘の可愛い笑顔が実に印象的だ。

侵略！イカ娘（@テレビ東京） / アニメーション制作：ディオメディア