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放浪息子(新番組:第1話)

11011502 今期、個人的な期待度No.1の作品です。志村貴子氏の原作コミックスをアニメ化。原作は未読。「青い花」に続き、2作目の志村氏原作アニメ化。今回もノイタミナ枠。

なぜ期待度No.1かと言えば、やはり原作者の力だ。今回、アニメ化が発表されたので原作を読んでみようかな?と思ったこともあったけれど、やはり俺はアニメという表現媒体が好きだし、何も知らない状態で彼女の作品をアニメーションとして見てみたい、という気持ちが強かった。なので、好きな作家の作品だけど情報を仕入れない状態でこの1話を見た。

中学1年生の主人公たち、とりわけ修一[ CV:畠山航輔 ]よしの[ CV:瀬戸麻沙美 ]が物語の中心。中学1年生の頃って何を考えただろうか?ふとそんな事を思ってしまうくらい、この二人の心情は俺にはもう想像のつかない世界になっている気がする。

二人の微妙な心の揺れ動き、それは「女の子になりたい」「男の子になりたい」という二人の気持ち。この表現の仕方が何とも絶妙。女の子の格好をして街を走り回る修一。画面に見えるのは髪の毛だけ。彼がこの瞬間、どんな表情で、どんな気持ちでいたんだろうか?「男」「女」っていう概念を越えて描き出される登場人物の心情は、この作品の最大の魅力の1つだ。

フラクタルに続き、ノイタミナ枠の2作品両方が岡田磨里氏の脚本という偶然。彼女は今まさに脂ののった脚本家の一人といって良いだろう。基本は原作があるのでそれに沿ったストーリー展開だと思うけれど、アニメとしての見せ方はやっぱり上手い。つかみ所が無いようで、気がつくと夢中で登場人物たちの心を追っている。これからもそんな展開にヤキモキさせられそうだ。

加えてスタジオデビュー作となるAIC Classicの作り出す画。最近のAICはスタジオ問わずクオリティがホントに高い。こだわり抜いたというエフェクトも実に効果的。BGMも作品に溶け込んで、雰囲気を壊さずとにかく自然な印象。期待どおり、もしくはそれ以上に秀逸な出来になっていると思う。

放浪息子(@フジテレビ) / アニメーション制作:AIC Classic

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受信: 2011年1月15日 (土) 09時32分

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