俺たちに翼はない(最終話:第12話)
▼最終話
羽田ヨージ[ CV:代永翼 ]。それが本来の人格であり、この最終話にして救済された全ての根源となった人物だった。所々でそんな雰囲気はあったけれど、せっかくこれまで物語を積み上げてきたんだから、ヨージの選択はもう少しじっくり描いても良かったかなと、そんな気はする。
真実を知った日和子[ CV:小野涼子 ]や鳴[ CV:後藤邑子 ]が、何とも微妙な表情をしたまま、ヨージと会話を交わすことなくエンドロールが始まってしまったので、流石にそりゃないだろ、と思っていたら、ちゃんとエンディングが用意されてました。
結果的には、今までの主人公とは全く違う主人公が突如として最終話で登場し、そしてハーレムエンドという、その文面だけを見ると超絶展開にも見える。だけど、何故かこの作品に関しては「これで良かったんじゃない?」という気がしてしまう。明日香[ CV:吉田真弓 ]はもちろん、日和子の鷲介[ CV:三浦祥朗 ]に対する気持ちや、鳴の隼人[ CV:諏訪部順一 ]に対する気持ちをずっと見てきていたからこそ、そう思えるのかもしれない。
▼4話目での長い道のり
自分で言うのもなんだけど、よく頑張った。原作未プレイだと、4話までこの作品のストーリーで起こっている事が全く理解出来ない。この状態で1ヶ月、なかなか挑戦的なシリーズ構成だと思う。敢えて最初にネタばらしして、世界観を分かりやすくするっていう方法もあったと思うんだけど、敢えてそうしなかった。そのおかげで、この作品への没入度も上がったし、登場人物の気持ちがより強く伝わってくるようになった。
▼もはや描き分けを諦めた?
ストーリーの理解が浅い状態で次々と登場するヒロインたち。しかもみんな比較的常識の範囲内の髪の毛の色。西又葵のキャラは元々区別するのが難しいけれど、このキャラデザはもはや神の領域(笑)。正直、毎回テロップを出して欲しいと思ったくらいだ。ところがどうして、物語の後半になるともう誰が誰かは説明が要らなくなっていたわけで。思った以上に客ヒロインの恋愛にのめり込んでいた気がする。
▼絶妙なバランス
原作がエロゲーということで、DJコンドル[ CV:杉田智和 ]言うところの「とってつけたパンチラ」もありながら、過度に視覚的なサービスカットに走らず、それでいてしっかりと構築されていた世界観。元々の原作のシナリオクオリティが高いからこそこういう完成度になったんだと思うけれど、サービスカットを全部取っ払ったとしても、この作品はちゃんと作品として成立する。それだけの内容だったと思う。
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