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輪廻のラグランジェ(最終話:第12話)

▼最終話
単なるまどか[ CV:石原夏織 ]の妄想か、はては回想かと思ったけれど、どうもそうじゃない雰囲気。どっかで1話見逃したか?たしかようこ[ CV:能登麻美子 ]が怪我して、大変なことになってなかったっけ?

どうやらこれで良いらしいと分かったのは、この12話の中盤くらい。結局、暴走したかに思われたウォクス・アウラは、暴走どころか争いを止めるための先陣を切ったという理解で良い?アステリア[ CV:金元寿子 ]と同じく、「綺麗だな~」と思っては見ていたけれど、結局あの場所で何が起こったのか、分かったようでよく分からない。

2期は7月から放送開始ということで、いわゆる普通の分割2クール。それでもこの最終話で、ストーリーは一区切り。まどかとラン[ CV:瀬戸麻沙美 ]の別れの場面、そしてお別れも言わずに地球を離れたムギナミ[ CV:茅野愛衣 ]

どちらとももう一度会えることが楽しみになるような、そして今はしばしのお別れの感傷に浸っていたいような、丁寧な幕引きに仕上がったと思う。

▼美少女×ロボット
作品のテーマは、アニメとしては普遍的。どこかで佐藤監督が「今作からは主人公の恋愛要素を排除いてある」と言っているのを見た記憶がある(twitterかな?)。それ故、ストーリーはより純粋に「戦い」を描くことになる。

序盤こそ、ロボットでのバトルという見せ場はたくさんあったんだけど、後半はどちらかというとまどかやラン、ムギナミの心の葛藤を中心に展開させれるようになったので、実は俺の中でラグランジェが「ロボットアニメ」という印象はそれほど強くない。

この作品でのウォクスはあくまでアクセサリー的な位置づけであって、俺としてはヒューマンドラマというジャンルに分類しても良いんじゃ無いかと思っている。

▼万能でいて万能じゃない
ジャージ部として、どんな部活でも軽々と助っ人をこなすまどか。その一方で、心の底から信頼し合える友だちがいた訳でも無く、自らを敢えて孤独に追い込んで、そして傷つく事から逃げていたかのようにも見える。

それはちょっと大げさだとしても、人付き合いという点では、まどかもおそらく不器用な部類に入るはず。それはランやムギナミも同様。そんな彼女たちが、自分の気持ちと向き合って、ケンカもして。段々とお互いが放っておけない存在になり、そしていつの間にか本心で向き合える親友に。

最初はどこか不自然ささえ感じた3人で一緒にいる場面も、最終話ではそれが1度も無かった事が逆に違和感を覚えたくらいだ。

▼鴨川は聖地になるのか
球面から構成されたウォクスの特徴的なデザイン。ポスター画のような背景。海の青。テレビシリーズの作品として見れば、そのクオリティは十分に合格点。キャラクターの作画は、所々注文は付けたくなるけれど、まどかの気合い結びも可愛かったし(あまり関係ない)、良しとする。

あとはクローズアップ現代でも取り上げられた、この作品の舞台となった鴨川なんだけど・・。やはり「養殖」はあまり受け入れられないと俺も思うけど、少なからず鴨川という地名に注目を集めるという最初の第1歩は、成功していると思う。あとはそれを仕掛ける側の努力次第。2期に向けて、当然何か仕込んであるよね?

輪廻のラグランジェ(@TOKYO MX) / アニメーション制作:XEBEC

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