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ブラック★ロックシューター(第8話)

▼最終話
何とも評価が難しい内容の最終話だ。マト[ CV:花澤香菜 ]の理想だった「誰も傷つかない関係」なんて、本当の意味での繋がりじゃ無い。ユウ[ CV:阿澄佳奈 ]が傷つく事が分かっている"現実"に引き上げるために、マトが気づかなければならなかった。

俺がちょっと腑に落ちないというか、納得してないのはヨミ[ CV:沢城みゆき ]がマトの心の葛藤に、ほとんど関わってないように見えたところなんだよね。物語の序盤でこそその存在感を発揮していたヨミだけれど、最後は完全に脇役か。沢城みゆきの演技に期待していたんだけどな。

一方で、相変わらずバトルシーンは凄い。今回はマトとブラックロックシューター[ CV:花澤香菜 ]の激しい衝突。マトが一方的にボコボコにされるシーンなんて、思わず目を背けたくなるくらいに痛々しい。このリアルな感覚は、やはりこの映像クオリティあってこそだよね。

▼抽象的で重苦しいストーリー
全8話と短い作品にもかかわらず、序盤ではそもそもブラックロックシューターが戦っている場所はどこで、というかブラックロックシューターが何者で、そして何のために戦っているのか全く説明は無い。あの状況だけで「マトやカガリ[ CV:喜多村英梨 ]の痛みを背負っている」という設定は、そう簡単に連想できる物じゃ無い。

加えて、状況が理解出来るマトの学校生活の方は、回を追う毎に鬱屈した感情が蓄積されている感じがして、マトのポジティブさが妙に痛々しい。重いストーリーはむしろ好物な俺ではあるけれど、どうもこの作品についてはなかなかテーマが見えなかったせいで、「無駄に重い」という印象が最後までぬぐえず。

キャラクターありきの作品にストーリーを後から付け加えるっていう作業は、非常に骨が折れることだと思うし、その設定自体は「なるほど、そうきたか!」という意外性もあった。とは言え、この内容では人に勧められるかと問われれば、やっぱり「No」かなぁ。

▼キャラクター主体故の難しさ
この作品についていえば、「ブラックロックシューター」というキャラクターがまず中心にあって、そこからいろいろな物が生み出されていったことは、紛れもない事実。そのインパクトが強すぎて、なかなかマトやユウに感情移入して作品に没入できない。かといって俯瞰するほどの世界観の広がりを感じる訳でも無い。俺の中でもどう見て良いのか、とまどっていたのかもしれない。

▼バトルシーンの迫力
虚構を連想させるブラックロックシューターが戦うあの世界。そして巨大な重火器から無数に発射される銃弾。巨大で鈍重な武器が振り下ろされたときの振動。いろいろな物がまるで画面から飛び出してくるかのような迫力。キャラ原案のfuke氏の絵の雰囲気を再現しつつ、このCGは実に見事。仮にストーリーがなくても、この場面だけで十分見応えはあると思った。

ブラック★ロックシューター(@フジテレビ) / アニメーション制作:Ordetサンジゲン

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