ヨルムンガンド PERFECT ORDER(最終話:第12話)
▼最終話
「事の顛末を視聴者の想像に委ねる」っていう手法自体を否定するつもりは無い。事実、俺も基本的にそういう作風の方が、より長い時間、余韻を楽しめるからむしろ好きと言っても良い。そんな俺でも、流石にこの終わり方は無いな。
ココ[ CV:伊藤静 ]が発動させたヨルムンガンドがどんな世界を作り出したのか。それに対してヨナ[ CV:田村睦心 ]の心は、どう動いたのか。パワーゲームにいそしむ"大人"たちの力関係をどう変えたのか。
平和っていう物に対して、ココが用意した答えが果たして正解だったのか、それとも否か。もちろん、正解のとらえ方は人それぞれで良いと思うんだけど、その肝心の結果をこういう形でぼかしてしまうとは。2期全24話の放送の最後がこれでは、はっきり言って消化不良だわ。
▼より深くなったストーリー
ヨルムンガンドの存在が明らかになったのは、この2期の後半。それまでのストーリーは、1期に比べるとさらに重みを増していた。1期は「ココって何を考えているのか、よく分からない」程度の理解でも良かったんだけど、この2期では、ココに限らず登場人物の思惑が乱れ飛ぶ展開に。
となると、ますます「ここはどうしてその選択をするのか?」「ココの目的は何なのか?」って疑問に行き着く。それを敢えて不透明にして、そこに様々な人物の"想い"を絡めることで、ストーリーの奥深さを実感できたような気がする。
▼混乱するヨナ
基本的にあまり自分の感情を表に出さないヨナだけど、ココからヨルムンガンドの発動を聞かされたときのあの表情は、今でも忘れられない。行動からは怒りのようにも見えたけれど、俺はあのときのヨナの行動は明らかに"混乱"だと思う。
そしてヨナ意外にも、ヨルムンガンドを知らされたときのメンツの表情は、かなり印象的だった。それが2年経ったことで、全員が再び「戦士の目」の輝きを取り戻していたこともまた、ココの2年間の情熱を知るには十分な要素だった。
▼特徴的な絵柄
兵器とか武器なんかは3DCGが中心で、リアル系の作画。一方でキャラクターの方はリアル系とはちょっと違う、マンガ的なデザイン。この2つが見事に融合しちゃうから不思議だ。やはりキャラクターの頭身がリアルだってことが、一番大きかったかな。
とにかく表情が作るのが上手いココの、それこそコロコロ変わる百面相を表現するには、あのつり上がった目と口は必要十分だったな。
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