まおゆう魔王勇者(最終話:第12話)
▼最終話
魔王[ CV:小清水亜美 ]の元の人格を取り戻すのにもっと苦戦するかと思ったのに、勇者[ CV:福山潤 ]が来たら一瞬じゃないですか。治療してもらえたから良いものの、腕をもっていかれたメイド長[ CV:斎藤千和 ]の立場が。
しかし人間界では、今まさに戦争が起ころうとしている状態であることには変わりない。魔族は魔族で、魔王がなだめてるつもりなのに戦う気満々。一方で女魔法使い[ CV:福圓美里 ]の伝えた天然痘の「予防接種」の技術。まだまだ大きく世界が動きそうなタイミングで、最終話か。
女騎士[ CV:沢城みゆき ]と魔王の勇者を巡る恋の駆け引き(?)ももうちょっと楽しみたかったなぁ。女騎士が「捧げた」とか言うから、俺も最初は魔王と同じ意味で理解したわ(笑)。
▼成長する経済
勇者に魔王となるとファンタジーな世界観がセットになっているのが普通だけど、この作品はむしろ逆。経済がどんどん高度化していき、戦争ですら経済活動がその勝敗を左右するようになってくる。
だからといって小難しい知識が必要なわけじゃなく、「これはもしかして、今の日本では普通の事がまさに生まれようとしているのか?」というレベルで理解出来れば、十分の楽しめる。魔王独特のマイルドな語り口のおかげで、上から目線の講釈を食らってるような嫌な気分にもならなかった。
▼名前のない登場人物
魔王や勇者に名前がないのは何で?普通、疑問に思うよね。作者に意図があるのか、単に名前を考えるのが苦手で・・みたいな何てことはない理由なのかは俺は知らない。
名前がないと登場人物の心情描写を楽しめないんじゃないかと思うんだけど、不思議と途中から平気になってくるんだよね。ただ、感情移入して楽しむのではなくて、第三者の視点で俯瞰しているような感じ。それはこの作品の経済システムが進化していくのと同様、シミュレーションゲームをプレイしているような感覚に近いかも。
▼絶妙なバランス
魔王の"駄肉"加減とか、女騎士のスレンダーなんだけどパワーのありそうな身体とか、基本的にはリアルなキャラクターのデザインで俺好み。剣と魔法のファンタジーながら、実はあんまり戦ってる映像のイメージがないんだよね。むしろ日常の生活の場面の方が印象的。
魔王と勇者が暮らす家の描写とか、食べ物や生活に必要な道具とか、そういう細かい所が大切な作品だけに、映像面でもそれが印象に残ってるのかもしれない。
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