さくら荘のペットな彼女(最終話:第24話)
▼最終話
結局さくら荘の取り壊しは・・・どうなったんだ?看板を打ち付けていた(ネコのシンクロが実に可愛くてけしからん)空太[ CV:松岡禎丞 ]の言葉だけだと、どっちにも取れる言い方で、敢えてその答えを引っ張る。
途中から何となく「これはさくら荘が存続することになったんだろうな」っていうことが分かってくるわけだけど、23話の卒業式の後の顛末を敢えて描かずに、間接的な演出で見せてくれることで、自分達も当事者になったような感覚になる。
ましろ[ CV:茅野愛衣 ]が空太のキスをねだったときは、七海[ CV:中津真莉子 ]万事休す!かと思ったけど、そこはのぞみ(ネコね)のナイスアシスト。しかしやっぱり七海が空太を好きなのは、仁[ CV:櫻井孝宏 ]にバレバレだったな(笑)。
さくら荘の1年が終わって、そしてまた新しい1年が始まって。最終話なのにこれからずっと続いていく物語の始まりを見ていたような不思議な気持ちだ。
▼王道ラブコメ
ヒロインの女の子がいて、サブヒロイン的な女の子がいて。空太を取り巻く人間模様はまさにラブコメのそれなんだけど、この作品のストーリーは、すごくリアルな高校生の気持ちを、ストレートに見ている人にぶつけてくる。それは必ずしもポジティブな感情だけとは限らない。
そういう負の感情も含めて、さくら荘っていう場所の意義を、最終話で改めて考えさせられた。人との出会いなんて全てが偶然でしかないと俺は思うんだけど、それでもこういう作品に触れると、「それには意味がある」っていう考えも分からなくはないな。
▼頑張れ七海
もちろんメインヒロインはましろだ。それは疑いようのない事実。だけど俺はひたむきに頑張って、そして空太がものすごく大好きなのにそれを伝えるあと1歩の勇気が出ない、七海を常に応援してた。
そして主人公の空太の存在も、俺にはすごく身近に感じた。人より優れているが故のましろの孤独感や悩みを否定するつもりは全く無い。だけどやっぱり「頑張っても頑張っても、自分の努力だけでどうしようもない」壁にぶち当たって、嫌みの1つも言ってしまうような空太に、人間らしさを感じてしまうよね。
▼表情豊かなアニメ的作画
J.C.STAFFの制作と聞くと、意図的なフィルターなのかはたまた制作環境の問題なのか、あのモヤッとしたシャープネスのない映像が気になるけど、この作品に関しては終始、シャキッとした映像で違和感は無かった。
ましろはかなり無表情ではあったけど、空太や七海なんかはアニメ的にうまく誇張しながらも、決して大げさな感じを受けない丁寧な画作りだったと思う。
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