新世界より(最終話:第25話)
▼最終話
早季[ CV:種田梨沙 ]が"悪鬼"を"悪鬼ではない"と言った理由―。なるほど、そういう意味だったのか。愧死機構っていうのは、あくまでもその人間の意志の中にあるものってことなわけだ。
だけどそのために奇狼丸[ CV:平田広明 ]が自らを犠牲にすることをいとわないとは・・・。最後の最後まで「もしかして奇狼丸は裏切るんじゃないか?」っていう疑心暗鬼になっていた事が情けないわ。早季はずっと奇狼丸のことを信用していたみたいだし。
バケネズミがもしかして人間なのでは?という考えは、野狐丸[ CV:浪川大輔 ]が早季や覚[ CV:梶裕貴 ]と話しているあたりで、自然とそうなんじゃないかっていう気になっていた。
そう考えると、これまでの出来事全ての意味が変わってくるわけで、なんだかゾッとした。
▼あっという間の30分
1話の段階では全く理解できなかった世界観が、少しずつ見えてくる。そして同時に、少しずつ得体の知れない何か恐ろしい物も見えてくる。今期の作品の中では、とにかく1話が終わるのが早い作品だった。
映像的な怖さとか、大きな音を突然出してビクッとさせる低レベルの恐怖感とは全然違う。隠されていた事実が見えてくることによって、じわじわと襲ってくるあの逃げられないゾクゾクする感覚。なるほど、「日本SF大賞」を受賞した原作というのもうなずける。このストーリーのクオリティは、並大抵のものじゃない。
▼時に苛つく早季の態度
早季のしゃべり方っていっつも何かに怯えているようで、何を根拠にしてるのか分からないんだけど、とにかく不安を煽るような事を言う。それが時にはイラッとくるんだよね。
何でイラつくのか?それはたぶん、早季の言わんとするような最悪の事態があって欲しくないという否定の裏返しなんだろうな。そんな事、ホントにあったらどうしてくれるんだ?と言わんばかりのね。キャラクターの心情が深く描かれる作品では無かったと思うけど、それでも早季の心の動揺はいつも俺を不安にした。
▼映像の質には目をつぶる
それが良いかどうかはさておき、この作品はストーリーが超一級品だったことで、あまりにも平面的でベタな色設定の作画については、文句を言わないことにする。内容が凄いと、多少は絵が酷くても十分に楽しめるってことが分かった。
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