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フォトカノ(最終話:第13話)

▼最終話
最終話にしてようやくシナリオのしっかりしたエピソードを見る事が出来たかな。果音[ CV:伊瀬茉莉也 ]が実は血の繋がらない妹で・・っていう設定自体は、この手の作品では普通すぎるけど、それでも見応えはあった。

俺としては、最後の卒業式の一幕は蛇足だったかなぁ。看板のカットのところでそのままエンディング―って展開でも良かったと思う。果音がラブレターに書いた内容はほとんどの人が想像出来ると思うし、結局のところ何が書いてあったのかは見せないままだったからね。

だけど、これまでの伏線から最終話は絶対に内田[ CV:高垣彩陽 ]のエピソードだと確信してたんだけどなぁ。逆にアレだけ思わせぶりに風呂敷を広げておいて、一切触れないってのもある意味で凄いけど。

▼要再考のシリーズ構成
恋愛ADV系の作品の組み立てはいくつかあるけど、複数のヒロインとのエピソードを別シナリオとして1本の作品に仕立て上げるそのやり方は良いと思う。

だけど、1話完結ヒロインのエピソードはあまりにもお粗末。最終話は良かったし、室戸先輩[ CV:中原麻衣 ]がヒロインの8話なんかも面白かったんだけど、それ以外があまりにもスカスカで・・。

こういう出来上がりを見せられちゃうと、「そんなに中身が無いならもっとメインヒロインのエピソードを掘り下げれば良いのに」と思うわけで、テレビアニメとして放送する事に無理にこだわった結果、せっかくの題材を活かしきれない不完全燃焼に終わったと思う。

▼素材は一級品
ヒロインの女の子たちは、"リアリティ"という面ではものすごく希薄だけれど、恋愛ADVのヒロインとしてはみんな光る物を持っていた。それ故に、やっぱりシナリオの適当さが惜しまれる。

俺はその中でもちょっと人を寄せ付けない雰囲気のあった氷里[ CV:水橋かおり ]が気になってたんだけどな~。重ね重ねあのエピソードにはがっかりだわ。

▼中途半端な画作り
原作ゲームはあくまでも"健全"な写真を撮るゲームだと思う。その健全な中にどうやってエロティシズムを入れ込むのか?いやいや、写真を撮るのもモデルになるのも高校生なんだから・・。

そんな葛藤があったのかなかったのかは知るよしもなく。その結果としてこれがTBSの限界なのかどうかも定かじゃないけど、エロくもないが中途半端に煽るだけ煽るという、どっちつかずの作風に落ち着いてしまった。こういう作品ははっきりと画作りの路線を決めておかないとダメだ。

フォトカノ(@TBS) / アニメーション制作:マッドハウス

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