30歳の保健体育(最終話:第12話)
▼最終話
この終わり方。もはや「お茶を濁した」という以外の表現が思いつかない。30歳童貞と30歳処女が初体験にいたるまでの作品だったはずなのに・・・・。大五郎[ CV:置鮎龍太郎 ]たち性愛の神とのお別れ、という何故か普通のテーマに完全にすり替えられてるし。
最初からず~っと駿[ CV:下野紘 ]の童貞をネタにしつつ、大五郎とマカロン[ CV:渡辺優衣 ]だったり、ぴいちゃん[ CV:喜多村英梨 ]・くぅちゃん[ CV:喜多村英梨 ]がそれに下ネタという笑いを被せる展開だったのに。
最終話だけ無理矢理に方向転換してもダメで、途中にそれなりの伏線を張っておいたり、時々それっぽいエピソードを入れておかないと。尺が短いってのは分かるけども、それを言い訳にはして欲しくないよな。つまらなくなかったけど、最後のオチがこれじゃあ「11話まで見れば大丈夫」と言いたくなる。
▼本末転倒の自主規制
ある程度の自主規制は、アリだと思う。それによって絵的にむしろエロくなったり、話題のネタを提供してくれたり、というメリットが出る事も珍しくない。しかしだ、この作品の場合は明らかに「何を言ってるのか想像することも難しい」自主規制がかなり多くて、何か下ネタなんだろうな~という想像はつくんだけど、それを想像する事に面白みを感じない。この辺は絶妙なバランスが求められる所だし、人によっても受け取り方は違うだろうけど、少なくともこの自主規制はダメだろ。
▼駿となつ
作品の構成にはケチをつけてしまったけれど、主人公である駿となつ[ CV:名塚佳織 ]のキャラクター性は、非常に面白かった。登場人物がかなり少なくて、ちょっと窮屈な気もしたけれど、駿のおバカなところとか、なつの意固地なところとか、思わず笑ってしまうような二人の初々しさとぎこちなさ。これだけ良い材料があったんだから、もうちょっと料理を頑張って欲しかったよな。
▼柔らかくて綺麗な作画
作品全体を通して、曲線の使い方が上手い絵だな~という印象。そのおかげで、基本的に登場人物はみんないい人に見える。そして実際に駿もなつも、いい人なんだと思う。セリフと一緒で映像的にも自主規制がかなり多くて、そこはやなりマイナス点。単に見えないってことなら良いんだけど、やっぱりここでも「何が起こってるか分からない」んじゃ、本末転倒だよね。
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