キディ・ガーランド(最終話:第24話)
▼最終話
案の定というべきか、地獄自得と言うべきか。ガクトエル[ CV:日野聡 ]の元から、次々と離れていく。既にその予感があったトーチ[ CV:中井和哉 ]はもちろん、シェイド[ CV:飛田展男 ]までもが最後はアスクール[ CV:内田彩 ]の手助けを。たぶんアスクールは、ク・フィーユ[ CV:合田彩 ]を先に生かせた時点で、死を覚悟していただろう。最後の最後であっさりとガクトエルが改心してしまうのはちょっと強引だけれども、自分の存在を捨ててまでアスクールに力を与えた。アスクールにとっても、前向きになれるハッピーエンドだったんじゃないだろうか。
▼笑いと真面目のバランス
「笑い」の要素を過分に含むアニメの場合、基本的に序盤は笑いで注目を集めておきつつ後半への伏線を張り、後半ではシリアスorハートフルなストーリーを展開させる事が多い。この作品は、最初の6話くらいまでとにかくおふざけ中心の内容で、そこからシリアス→笑い→シリアス・・と上手く切り替えながら最終話まで持ってきた。これが功を奏したと思う。後半にシリアス一直線になってしまうと、前半とのギャップから興ざめしてしまう事もあるんだけれど、今回はク・フィーユがガクトエルに拉致されてからもリトゥーシャ[ CV:今野宏美 ]とのコントがあったりと、良い具合に手綱を緩めてくれた。
▼キディ・グレイドから約7年
この作品自体は「キディ・グレイド」の続編ととらえて差し支えないだろう。そのキディ・グレイドの放送は2002年の10月~2003年の3月。奇しくも10月新番として始まり、2クールという長さも同じ。キディ・グレイドはフジテレビでの放送だったけども。じゃあキディ・グレイドを見ていないと、このキディ・ガーランドが楽しめないかと言えば、全くそんなことはなかった。確かに懐かしいキャラクターがたくさんは登場するものの、ストーリーの中心はやはりアスクールとク・フィーユ、そしてディア[ CV:高橋夢波 ]の3人。キディ・グレイドを知っている人には相当な懐かしさを楽しませてくれつつ、キディ・ガーランドとしての物語がしっかりと構築されていく。笑いと真面目のバランスに加えて、この辺のバランスもとっても良かったと思う。
▼せめてOPくらいは・・
今時珍しい作中の絵を繋いだだけのOP。放送開始がかなり後ろにずれ込んだから、単純にOPが完成していないのかと最初は思った。それがまさか最後までそのままとは。作中の作画も基本、アップの絵については問題ないものの、カメラが引いて全身が小さく写るような絵とか、作画のバランス力が問われるカットではかなり怪しいシーンがチラホラ。ストーリーで頑張った分、作画はちょっと手を抜いちゃいました・・ってこと?HD制作でシャープな絵には好感が持てただけに、最後の一踏ん張りが足りなかったかな。サテライト制作の作品っていつもこんな具合に中途半端だけど。
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)