怪盗天使ツインエンジェル（最終話：第12話）

▼最終話
変態マスクこと、ミスティナイト[ CV:檜山修之 ]。あの爆発でも、キャラの位置づけ的に絶対死んでいるはずもなく、遥[ CV:田村ゆかり ]たちツインエンジェルのピンチには、間違いなく姿を現すはず。ここまでは予想通り。まぁ分かりやすい「白馬の王子様」的な展開だ。

予想通りじゃなかったのは、どうやってあの爆発から逃げたのか？というところ。「耐えた」って、おい（笑）。これはストーリーテリングを放棄したと言って良いのか、それとも裏の裏をかいた奇抜なストーリーとして賞賛するべきなのか。しかもあれよあれよという間に攻撃目標が衛星軌道上の人工衛星に様変わり。これは超絶展開に認定しても良いんじゃないの？

最後は仲良く暮らしました。めでたしめでたし―とはならず。テスラ[ CV:堀江由衣 ]とナイン[ CV:柚木涼香 ]、そしてクルミ[ CV:釘宮理恵 ]との別れがあるあたり、ストーリーとしては「区切りが付いたよ」という印象。まぁ、綺麗にまとめましたねってところ。

▼お約束のラインを丁寧にトレース
変身ヒロインアニメとして、とにかく王道中の王道を行くストーリー。勇気と友情を武器に、悪の秘密結社と戦うヒロイン。結局、1話で感じた1stインプレッションは、最後まで変わることがなかった。何が悪いってワケじゃないけれど、流石にここまでありふれてるとねぇ。作品の世界観にのめり込むことも無かったし、遥や葵[ CV:能登麻美子 ]の視点でストーリーに没入することも無かった。

▼パチンコ原作もそろそろ限界
アニメの放送を経て、パチンコやスロットの世界に広まっていく作品がある一方、最近はパチンコやスロットの世界で生まれたキャラクターをアニメ化した作品が1期に1作のペースで放送されていた。しかし、はっきり言ってもうそろそろ限界だろ。元々ストーリーが存在しない作品であるが故、オリジナルストーリーが必要になる。それって一朝一夕には面白い物が出てくるわけじゃない。

ラノベやコミックスなど、ある程度作品の世界観やストーリーが評価されて映像化される作品と違い、この手の作品の場合、まずはキャラありきでそこからストーリーテリングを必要とされる。これって日本のアニメではそれほど多くないシチュエーションなんじゃない？例えばメインのヒロインが一人いて、そこからストーリーを膨らませるってのは良くあるのかもしれないけれど、メインからサブから、登場人物が全員決まっていて「はい、これで面白いの書いて」と言われたって、そりゃ無理ってもんだろ。

▼映像面のインパクトも薄い
作画クオリティという点においては、テレビシリーズの作品としては文句なしの合格点でしょう。とは言え、全体的に絵的なインパクトも薄いというのが正直な感想だ。メカが凄いわけでもないし、変身バンクも意外と淡泊。キャラクターは分かりやすいアニメ的なキャラだけど、キャラありき故の問題だろうか、あまりにアニメ的すぎてもはや記号でしかなくなっていた気がする。総じて、見なくても良かったなと思う。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第11話）

最終話を盛り上げるための捨て石、という表現は少々誤解を招くだろうか。ストーリーとしてはまずテンションをググッと下げて、そしてそこから一気に加速して急上昇。ラスボスブラックトレーダー[ CV:小山力也 ]を目前にした、お約束中のお約束。

うっかり前回の展開を忘れていたもんだから、「なんで遥[ CV:田村ゆかり ]はこんなにウジウジしてんの？」とか一瞬思ったんだけど、そうだった。ミスティナイト[ CV:檜山修之 ]が爆発に巻き込まれて・・・。

遥の雰囲気から、このウジウジは結構長引くかも？と思ったけど、そこはさすがの葵さん[ CV:能登麻美子 ]。ちょっと立ち直り早すぎじゃん？とも思ったけど、俺としてはウジウジ主人公が大嫌いなので、このくらいでちょうど良いかも。

しかし貼り付けにされたテスラ[ CV:堀江由衣 ]・ナイン[ CV:柚木涼香 ]の二人といい、「先に言って！」と言い出すクルミ[ CV:釘宮理恵 ]と言い、ことごとく期待を裏切らない（笑）。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第10話）

如月先輩[ CV:檜山修之 ]がイタリア2泊3日（って物理的にあり得るのか？ｗ）で不在の中、ツインエンジェルのピンチに駆けつけたのは・・・。まさかのサロメ[ CV:新谷良子 ]とアレキサンダー[ CV:小野坂昌也 ]じゃないですか！

とまぁ、こう書いては見たものの、この二人の存在は完全に忘れてた（笑）。そして遅ればせながら、ミスティナイトも登場。アレキサンダーの「変態マスク」、あまりにもネーミングセンスが的確すぎる。前からそう呼んでたっけ？その変態マスクが、爆弾とともにまさかの犠牲に？

その彼がイタリアまで行って調べ上げたのは、テスラ[ CV:堀江由衣 ]とナイン[ CV:柚木涼香 ]の過去。既に遥[ CV:田村ゆかり ]たちと自分たちの過去が関係ないことは分かっていながらも、戦うことしか選択できなかったテスラとナイン。

個人的には面白いっていう印象は無いし、ストーリーもキャラクターも全てが古くさいといえば古くさい。だけど、今回のエピソードの代表されるように、作りが丁寧なのは分かる。だからこそ惜しい気はする。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第9話）

ツインエンジェルへの復讐を誓うテスラ[ CV:堀江由衣 ]とナイン[ CV:柚木涼香 ]が遥[ CV:田村ゆかり ]・葵[ CV:能登麻美子 ]・クルミ[ CV:釘宮理恵 ]に向ける鋭い視線。てっきりツインエンジェルの正体を知っているとばかり思っていた。

というよりも、あの格好と声で遥たちと面識がありながら、ツインエンジェルの正体が分からない方がどうかしてると思いつつ、そこは変身モノのお約束。突っ込みたくてしょうがないのをひたすら我慢だ、我慢。とは言え、テスラとナインの復讐は、明らかに何か誤解だと思うんだけど。

西条先生[ CV:浅川悠 ]と同じように、結局はテスラとナインもブラックトレーダー[ CV:小山力也 ]に利用されているだけなのでは？

意外にも、変態紳士ことミスティナイト[ CV:檜山修之 ]が何か知っていそう。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第8話）

「天使の涙」なるセブンアミュレットを狙うテスラ[ CV:堀江由衣 ]とナイン[ CV:柚木涼香 ]。雰囲気からして遥[ CV:田村ゆかり ]たちツインエンジェルの味方なワケがない。

案の定、ブラックトレーダー[ CV:小山力也 ]が仕向けた刺客。天使の涙がチェリーヌ学園にあるという理由もさることながら、もう1つの「ツインエンジェルを倒す」という目的のために、学園に送り込まれたのか？この二人は、遥・葵[ CV:能登麻美子 ]・クルミ[ CV:釘宮理恵 ]の3人がツインエンジェルだっていう事実を知ってるんだろうか？

とは言え、流石にこれだけ親しくなれば、変身後に遭遇しても絶対分かると思うんだけどなぁ・・・。

ところで、変態生徒会長こと如月唯人[ CV:檜山修之 ]。海ともなれば彼の変態っぷりを存分に披露できそうだったのに、今回は大人しかったな。つまらん。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第7話）

娘[ CV:後藤沙緒里 ]は「何故か知らないけど大量のザリガニをさらに盛って校内を走り回り、フレームインと同時に転けるキャラ」だとばかり思ってたけど・・。ちゃんと意味ある行動だったとは、驚きだ（笑）。彼女、かなり前の話数からザリガニと共に登場してたよな？

娘ちゃんの奇怪な行動も「そういう演出」としか見てなかったし、ブラックトレーダー[ CV:小山力也 ]がセブンアミュレットの事を言い出さなければ、あの巨大なオオサンショウウオ（ピータン[ CV:興津和幸 ]）がなんであの場所に？っていう理由も、どっちも深く考えてなかったな。

俺はてっきりあの口から遥[ CV:田村ゆかり ]・葵[ CV:能登麻美子 ]・クルミ[ CV:釘宮理恵 ]の3人が腹の中に入って取りに行くかと思った。ミスティナイト[ CV:檜山修之 ]がいろいろな意味で全部持って行った気がする。

しかし流石に花粉症は無茶苦茶すぎる・・・。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第6話）

今まで仲良くツインエンジェルをこなしてきた事がむしろ奇跡だった遥[ CV:田村ゆかり ]とクルミ[ CV:釘宮理恵 ]。ミスティクマ[ CV:檜山修之 ]のおかげで、最後は仲良しでめでたしめでたしな展開が見え見えのエピソード。

西条先生[ CV:浅川悠 ]に必殺技を繰り出して、特訓の成果を見せつけてフィナーレ・・・と思ったのに、そうきたか！葵[ CV:能登麻美子 ]は今回は裏方に徹するのかと思ったのに、そこでエンジェルアローは空気読まなすぎ（笑）。

最後の意外な展開のおかげもあり、そして相変わらずのミスティナイトの変態キャラのおかげもあり、オチは付いたと思うけど、まぁこれと言って見所は無かった気もする。途中の特訓にはおっさんホイホイなネタがたくさんあったっぽいんだけど、俺はほとんど分からなかったので・・・。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第5話）

西条先生[ CV:浅川悠 ]の結婚に対するあこがれと、純粋な気持ちを利用したブラックトレーダー[ CV:小山力也 ]、許すまじ！・・・と、言いたいところだけど、西条先生、もう30歳でしょ？ちょっと結婚に夢見すぎ（笑）。

そしてあのコスチューム！何度も言うけど、30歳だよ？よくアレを着られるよなぁ。しかも出るとこ出てるだけじゃなくて、引っ込んでるところがちゃんと引っ込んでる。何でそんなにお金が無いのかはよく分からないけど、ちゃんと女を磨いているじゃないですか。

しかしだな。あの髪の毛と声。普通に西条先生ってバレバレなのに、遥[ CV:田村ゆかり ]も葵[ CV:能登麻美子 ]も、そして"天才少女"のはずのクルミ[ CV:釘宮理恵 ]まで気づかないのは、もはやコントだな。逆もまたしかり。自分の教え子なんだから、西条先生も普通は気づくだろう。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第4話）

西条先生[ CV:浅川悠 ]、いったいいくつなんだろうと思ったら、オフィシャルサイトによると"30歳独身"だって。明らかにもうその格好でポーズを決めるのはマズいお年頃だろうと思っていたけど、実年齢を知ってしまうとむしろいたたまれない（笑）。

今回はそんな西条先生を何故かツインエンジェルと思い込んだやよい[ CV:峰岸由香里 ]の暴走で、遥[ CV:田村ゆかり ]たちの正体がバレちゃう！？的な展開。まぁ冷静に考えれば、声も顔も髪の毛も完全にそのままで、服が違うだけの3人を見抜けないって、どんだけやよいのメガネは曇ってるんだか・・。

展開としては変身モノのお約束であんまり見所もないかと思っていたけど、西条先生の無駄な張り切りが意外と良かった。ここでミスティナイト[ CV:檜山修之 ]が助けに来ちゃうとどっちらけだったけど、お子さまに夢を与える可能性0%なキャラの頑張りは、深夜アニメ的で良いな。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF

怪盗天使ツインエンジェル（第3話）

単なるイケメン役かと油断していたミスティナイト[ CV:檜山修之 ]。マント＋タオルの腰巻きという"変態"以外の形容詞が思いつかないステキな格好で登場。しかもアレキサンダー[ CV:小野坂昌也 ]が股間から取り出した石けんを自らの身体で泡立てるという、意味不明な行動（笑）。良い意味でこいつにはこれからも期待できそう。

さて、今回のエピソードの本筋はこちらではなく、クルミ[ CV:釘宮理恵 ]が遥[ CV:田村ゆかり ]に対して、徐々に心を開いていくその心境の移り変わりと、遥の"強さ"の魅力。しかしこの部分は正直言って非情に平凡だ。日曜の朝アニメでも良いじゃないか？と思うくらいに、普通のエピソード。

ところで、遥や葵[ CV:能登麻美子 ]と比べて、クルミの変身バンクの方が豪華じゃない？服が破けた後に、恥ずかしそうにキョロキョロするあたり、芸が細かい。

怪盗天使ツインエンジェル（@TVK） / アニメーション制作：J.C.STAFF