坂道のアポロン(最終話:第12話)
▼最終話
薫[ CV:木村良平 ]、またやってしまったか・・。千太郎[ CV:細谷佳正 ]のこともそうだし、律子[ CV:南里侑香 ]のこともそう。肝心なときに、どうしてわざわざ自分から悪い方へ、悪い方へと持っていっちゃうんだろう。
そして8年後。おいおい、随分と時間経ったな。あの別れ際から、律子とは仲直り出来たと思ったんだけど、どうやらその後も1度も会ってないんだろうな。もちろん、千太郎とは話すらしたこと無いはず。それなのに、あの日、あの場所でまた3人が揃う。そのきっかけをくれたのは、百合香[ CV:遠藤綾 ]。なんとも運命的な最終話。
千太郎に、どうして何も言わずに連絡もよこさなかったのかとか、律子にどうして薫に会いに行かなかったのかとか、もう聞きたいことは山ほどあるけど、それは別の機会があればのお楽しみ。こういう終わり方も悪くないよね。
▼薄味のジャズが心地良い
この作品を語るには、なんと言ってもこのジャズを抜かすわけにはいかない。1話の感想でも書いたけど、俺はジャズについては全くの無知だし、この作品を見るために勉強しよう!という気概も無い。
そんな俺でも、この作品の"音楽"は、実に耳に心地よい。タイトルもどんな人が作ったのかも全く知らなくても、「この曲、聞いたことがある」っていうリズムに任せて、千太郎や薫の演奏に耳を傾ける。そういう意図があったかは定かじゃないけれど、俺みたいな人でもジャズの世界を楽しめたってことに、この作品の見せ方の上手さがあると思う。
▼知らないけれど懐かしい
作品の舞台は1960年代。もちろん、その時代に俺は生まれている訳も無く、「こんな感じなんだろうな~」とうイメージしかない。それでも、この作品にはやっぱりどこか懐かしさがある。純朴な印象の百合香や薫にホッとしたり、現代ならむしろ普通にも思える百合香の大人びた印象にハッとしたり。
まさにこの時代に青春を傾けている登場人物のエネルギーに、最初から最後までかなり引っ張ってもらった気がする。なんだかんだ言っても、みんな熱い人ばっかりだったな。
▼圧巻の演奏シーン
楽器の演奏にライブのダンス。最近のアニメでは「神作画」をアピールする格好の材料となった要素だけれど、この作品はそれが1回とか2回じゃなくて、毎回のようにあるところが凄い。千太郎のドラムとか、完全に画面の動きとスピーカーから出てくる音がシンクロ。
もちろん、先に音を取って、そして実際の演奏を映像に収めて作画したんだろうけれど、それも楽器演奏の知識がある人が作画しないと、あぁはならないよね。素人で知識が全く無い俺が見ても、凄い!と思えるシーンの連続だった。
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