謎の彼女X(最終話:第13話)
▼最終話
もしかして明[ CV:入野自由 ]が、遂に姉の陽子[ CV:福圓美里 ]のヨダレにまで、手を出してしまうのか!いや、流石に思いとどまったようだ。でももしあのまま、陽子が目を覚まさなかったら・・。
それにしても、その陽子と美琴[ CV:吉谷彩子 ]が、二人で喫茶店というのも、実に意外な組み合わせだ。美琴のあの態度を見ていれば、明とただならぬ関係なのでは?と勘ぐってもおかしくないと思うんだけど、陽子は意外と鈍いんだろうか。
そして姉弟らしく、明もまた美琴が墓参りにオシャレをしてきた理由を、ちゃんと分かってなかったようだ。仮にも彼氏のお母さんに会いに行くんだから。そのあたりは明も悟ってあげないと。最後まで明は明だったし、美琴は美琴で「もっと不謹慎なことをする」とか言ってくれちゃうし、実にこのカップルらしいエピソードだったな。
▼おそらく純愛物語
"ヨダレ"という特殊なアイテムを取り除くと、おそらくこれは美琴と明の、とってもピュアな恋の物語なんだと思う。他の女の子の誘惑に悶える明だけど、それでも最後は美琴を裏切れない!っていう気持ちが勝る。一方で美琴は、明以外の男の事なんて、まさに眼中に無い。
そこに敢えて"ヨダレ"といういわば性癖を加えるとどうなるか?まぁとにかくストーリーとしては奇抜だ。そして謎だ。何よりも謎。どうして美琴がそういう選択をするのか?そして明の舐めているヨダレは、いったいどういう味がしているのか?甘いって言葉だけじゃ、おそらく表現できていないはずだぞ。
そんなわけで、高校生の何気ない恋愛ストーリーが、こうも特殊な作品に仕上がってしまう。ふと考えつきそうで、しかしそれをこうして1つの作品として構成するという、なかなか難易度の高い題材だと思うし、やっぱりこの作品自体が、最後まで謎だ。
▼現実的な登場人物
ここでも"ヨダレ"の事はおいといて。美琴にしても丘[ CV:広橋涼 ]にしても、明の回りの女の子って、特別可愛いとかそういうタイプじゃ無いんだよね。髪の毛とかもアニメ的な色じゃないわけだし、どこにでもいそうな女の子。
そのどこにでもいそうな女の子を、如何に題材として生かすのか。それがこの作品では、たまたま"ヨダレ"というアイテムを使ったというだけのこと。それでも、やっぱり彼女たちの誰かの視点で、とか、俺もヨダレを舐めてみたい・・とか、流石にそこまでは感情移入出来なかったかなぁ・・。
▼神々しいヨダレ作画
普通、ヨダレなんてそんなに神聖なものじゃないですから(笑)。あの指にまとわりつくネチョっとした感じとか、微妙に金色っぽかったり、ピンク色っぽかったり。よくぞそこまでこだわった。そしてそれ故、何かを食べながら見ては絶対にいけない作品だった。
キャラクターとか画の雰囲気は、1話でも感じたとおり、とにかく最近のアニメとは思えないほど古めかしい。そしてその古めかしさが、結果として美琴や明の純朴な性格を上手く引き立てていたような気がする。
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